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丸峰観光ホテル(会津芦ノ牧温泉)

 我が社は毎年年末、恒例行事として一泊二日の慰労忘年会が催される。バスを貸し切り、出発した瞬間から缶ビールのプルトップを開け、PAでおっしこをし、旅館に着いたら露店温泉でいったんアルコールを抜いて、改めて大宴会場で酔い狂い、スナックなりストリップなりの下品かつ場末感漂うピンクネオンで一体感を高める。

 はっきり言って、時代遅れかつ時代錯誤のイベントである。21世紀の若者はこう言うだろう。「みんなで温泉行く意味あんスか? その分、年末休み増やして欲しいッスよ」。アラフォー世代でさえ「都内で忘年会やりゃいいじゃん」と声を上げる。

 しかし、しかしですよ。オレはこういう昭和なイベントを赤字転落間際にもかかわらず敢行する我が社の心意気が好きだ。どうせ税務署にもっていかれるなら、飲んでしまえよホトトギス。

 毎年のことなので、酔い狂うメンバーも同じだし、ストリップでババアの御開帳を見てくるメンツも同じだし、酒よりウイイレに夢中な若手のメンツも同じだ。金をもらったって見たくないカアチャンの裸を拝みにでかける意味が分からんし、バスで4時間もかかる雪深い温泉にPS3とコントローラー8個を持ち込んでウイイレ大会を主催するセンスの悪さにも閉口するしかないが、それで楽しけりゃ別にいいよもう。

 今年のハイライトは2日目にあった。例年、1日目に燃えて燃えて燃え尽きてしまうのがパターンなのだが、今回は2日目、これから東京に帰るってトコで、飲みメインの2号車から家族連れメインの1号車に乗り換えたことがカギとなった。「家族連れだから控えてきたけど、やっぱもうイキそうッス!」って連中のビール欲求を爆発させてしまったオレは、帰りのバスでロング缶をぐいぐい行くハメになったのである。

 しかも、こんな顔だけど潔癖症のオレは、バスに備え付けのトイレになんか行きたくないのである。あんなもの公衆便所(ヤリマン)ですよ。そんなわけで、狭いシートに5時間も押し込まれ、ビールをガンガンぶっ込み、わさび味カキピーばかり食ってたオレは、すっかり調子が悪くなったのでありました。いや楽しかったけどね。


本日の酒 90点
お会計 なし(会社負担)
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ラ・ロシェル(南青山)

 南青山くんだりまで出かけたのは、元同僚の結婚式だからである。

> 南青山の閑静な住宅街の中にポツリと突然現れる小さな教会と隣接するフレンチの鉄人、坂井シェフのレストラン。ヨーロッパ風の教会で式を挙げた後はお隣の鉄人のレストランで披露宴パーティーを(以下略)

 そんなウンチクを聞けば、権威アレルギーのオレはもうイヤんなってしまう。テレビに出てくるシェフなんて料理人を捨ててタレントになったわけであって、つまりはロックンローラーで言うところのDAGOなわけでね、タレントであって大物政治家の孫であって、ロックはその次っていうか、もう何でもいいわけですわ。そんなわけで、シャレオツな雰囲気に呑まれることなく、逆に呑み込んでやるぞこの野郎、って意気込みだったんだけど、最初の料理(ウニとフカヒレのスープ)の一口目からまあウマいわけ(桃井かおりっぽく)。

 我々は教養なんぞ欠片も持ち合わせちゃいないオッサンなので、ビールとくれば枝豆と若鶏の唐揚げを欲する人種なんだけど、別にフカヒレやトリュフだって、看板だけ大上段に構えられれば拒絶するけど、すんなりウマいと思わせてくれる出来映えであれば素直に「ンマーイ!」という度量は備えている。いやー、あれウマかったな。海老のヤツ。どういうものか細かく説明することはできんけど。

 最初のカクテルから始まり、ビールを飲み、赤に行って白を味見してまたビールに戻り、よく食べよく飲んだ。こんだけウマい上にショバ代だって日本屈指クラスに半端ないはず。プリウス何台分だか知らんけど、とにかくおめでとうさんでした。


本日の酒 92点
お会計 (ご祝儀)

阿蔵(八丁堀)

 年末進行が終了したこの日。激務激務の2カ月のフィナーレをしっかりと締めるためには、「20時から居酒屋予約してあっから」の言葉でメンバーを奮起させるしかない。分かりやすいニンジン作戦だが、これで飲めるなら問題ナシ。家で孤独につわりに苦しむ嫁チャンには悪いが、これは業務の一環なのです。男はつらいよ。

 ただし、ウッカリ揃いの首脳陣は「予約してある」って言うだけで実際は「終わる時間を見計らって電話すりゃあいいや」みたいな感じだった。忘年会シーズン真っ盛りの金曜夜、日本有数のビジネス街である八丁堀でのことである。容易には店など見つからない。どうせガラガラだろ、と思った右門でさえも「スュンマシェーン」と詫びる店主の声に余裕はゼロだった。

 結局、19時すぎに終わらせたのに予約が取れたのは先客の宴会が終わる20時半。デスク回りを片付けたり、年明け作業の準備をしたりするメンバーをよそに、オレは一人を引っ張って街に出た。2人なら入れるだろう、という計算である。

 3時間後、阿蔵の10人入る座敷でオレは演説をブッていた。宴もたけなわの頃、「今年の反省と来年の抱負を一人ずつ!」と若手から順番に立たせた張本人である。みんなそれぞれ、毒にも薬にもならないグタグタを述べた後、オレの出番がやってきたのだ。

 だいぶ泥酔したオレは時計を見る。23時20分。オレの反省と抱負が始まってから15分が経過していた。くだらないこと8割、意味不明なこと1割、重要なこと1割。たまに重要っぽいことを言うので、みんな気が抜けない。にしても、15分の演説は大変である。その間、2回イッキしていた。「いま23時20分だよなあ。けっこう喋ってるけど、京葉線の終電は0時35分で、オレは終電で帰るけど地下鉄組は全員会社に泊まってってもらおうと思う」

「ちょっとちょっとちょっと!」。八丁堀の地下鉄の終電は0時ちょい過ぎである。しかもそこから家まで乗り継いで帰ることを考えると、0時じゃアウトのヤツがいっぱいいるわけで、抗議も当然だろう。オレは時間稼ぎのために完全に冷めた厚焼き玉子を食い、再び求められもしないのにビールをイッキ飲みして、その間に黙ったメンバーに言った。「それでだね……」

 最後、編集長の「今年の反省と来年の抱負」があったんだけど、オレが「以上です、拍手!」と締めくくった時、武蔵小杉まで帰らなきゃいけない御大はもう帰ることしか考えてなかった模様で、「じゃあみんな来年も頑張ろう!」とだけ言った。よい酒であった。

 本当は忘年会は別で設定してあって、今年限りでやめるバイト君のお別れ会という名目だったが、オレの演説が効きすぎてお別れ感は皆無であった。


本日の酒 95点
お会計 10人で48,000円

大門酒家(八丁堀)

 期限内でキッチリ仕事を終えるのがオレのポリシーであるので(最悪、雑になってもいい)金曜夜にはしっかり終わる。しかも、終電まで3時間くらい空けとかないと飲めないので、21時に終了である。デザイン班とともにお馴染みの大門酒家へ。

 気づけばメンバー最年長、若者たちを引き連れて飲みに行く年齢になった。編集部メンバーに声をかけたら「いやあ今日は勘弁してください」みたいなヤツばかりだったのには少々傷ついたのだが、まあ飲めりゃ何だっていいのである。

「おうおうオマエら、オレが来たおかげで校了日に飲めるようになってうれしいだろう?」。もう完全に嫌なオッサンだが、終電に間に合うかどうかの瀬戸際からビールが飲めるようになったのだから、みんなも「いやあ、毎回こうだといいですねえ」とうれしそうだ。生ビールが次々と飲み干され、エビチリなんか食っちゃって、みんな良い気分。ここでオレはふと思った。「こんなぬるま湯じゃイカンのではないか!」

 そこで、「まあちょっと真面目な話になっちゃうんだけどさ……」とみんなの注目を集め、大門酒家名物のデカ焼売を口に放り込んで一拍置いてから、さも深刻そうに切り出す。「こうやって早く終わるのはいいんだけど、それは楽しようってことだけじゃなくてさ、通常業務だけじゃなくプラスアルファの仕事とかもやるために、通常業務の流れをスムーズにしたいってのがあるんだよね」

 ただの飲みたがりのオッサンが、突如として真面目に事業構想を語り始める。デザイナーってのはえてしてこういう話に置いてけぼりにされることが多いので、みんなの表情は急に引き締まった。

「来年はこの業界最大のイベントがあるわけで、当然ながら我々もそれに合わせた対応が必要になるわけよ。別冊もね、名鑑もね、そりゃあやらなきゃいけないわけで、オレとしてはデザインを社外に任せるなんてことはしたくないのよ」。この話にみんな食いつきまくりんぐ。来年前半の生活が激変しようとしているのだから、そりゃあ当然である。

 ただし、オレは「ゆるま湯な雰囲気がイカン!」と思ったから重々しい話題を重大っぽく語っているだけで、実際に話の中身がそれほどあるわけじゃない。「何かやらなきゃ!」と言ってるだけである。つまり、なんか年長者としての貫禄みたいなものを出してみたかっただけなのだ。それが(多分)うまく行って、オレは気分よく家路に着いたのであった。


本日の酒 85点
お会計 7人で17,500円

台南茶寮(茅場町)

 台湾からやって来たデザイナー見習い(女子)と、西東京から通ってる丁稚デザイナー(若者)の歓迎会。デザイン部署の飲み会なのだが、そういうのに混ざるのは嫌いじゃない。ちょい遅れで参戦すると、みんないい感じにデキ上がっていた。和気藹々、マッタリとした宴会がテロの標的になったのは、見習い女子が帰って、丁稚が主役に祭り上げられた時からだ。他部署の33歳女子(独身)の、やや過度なお色気ファッションを大罵倒。オレたちはバカウケである。

 この丁稚、若いのに大の酒好きという将来有望な男なのだが、やや酒乱の気がある。最初から中盤戦にかけてウマそうに飲んでるのだが、どこかのタイミングでトップギアに入ると暴走し始める。「オマエいい加減にしろ~!!」と、ここにはいないお局様に絡む絡む。素面に戻って激しく後悔するのだが、それはこの翌朝のお話。


本日の酒 90点
お会計 デザイン部のオゴリ

プロフィール

すずき

Author:すずき
うまい酒が飲みたいですか? オレは飲みたいです。そんなわけで、日々の酔いどれを記録してみる。36歳既婚、編集者。趣味はサッカーとゲーム、そして宴席。基本、誘われたら断らない。

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